新しい年よ!土井大助
何と悲しくも腹の立つ出来事多き一年だったか――
子どもも老人も、毎日のように自殺に追い込まれ、
大資本はごっそり肥え太り、働くものは命を減らす。
更に庶民に増税、大企業には減税、弱者は黙殺。
政府が急ぐ法案はどれも「廻れ右!前へ進め!」
日本はどこへ進むのか――「美しい国」へ?
そいつは「美しい崖っ淵」、ねらいは若者の人生だ!
怒りの連続で老いの心身は疲れるいっぽうだけど、
ここで立ちすくんだら、俺の人生の意味は何が残る?
新しい戦争は、古い戦争を身体で知った俺らの消滅を
じっと待ち構えているのかも知れないんだからな。
際どいが、今なら歴史の崖っ淵に足止めがかかる。
この春、死者の分まで若返って汗をかこう、若者も俺達も
新しい年よ、知恵をかせ!
熱をかせ!
力をかせ!
まともな人生の意味を求める日本の老若男女の正念に。
「不屈」 中央版 391号(2007年1月15日号)