北から南から
「二〇一〇年多喜二の火を継ぐ―大阪多喜二祭」大阪府
「二〇一〇年多喜二の火を継ぐ―大阪多喜二祭」は、二月二十日、クレオ大阪東ホールで開催し、会場満席の約四〇〇人が参加。第一部は、多喜二が愛した歌をソプラノ歌手・徳畑作子さんが熱唱。続いて、漫才「現代蟹工船」を清水ただしさん、奥田憲二さんが演じ、会場を笑いの渦に巻き込みました。
第二部は、「新しい政治への探求と小林多喜二」と題して、浜林正夫・一橋大学名誉教授が記念講演。浜林さんは、多喜二の作品が描き出した日本社会を詳しく解説。現代の情勢のもとで「新しい政治の探求」のために、多喜二の灯を継ぐことの意味合いと重要性で話を結びました。
同時に行われた「多喜二資料展」では「多喜二」と「山宣」のデスマスクが並べて展示され、視覚障害者の方が手に触れて感動する場面がありました。(室谷雄二・実行委員会事務局長)
2010年3月15日不屈(毎月15日発行)№429