女性部バスツアー
大逆事件ゆかりの地を訪ねて
「いやしの旅」に参加しました。三十人乗りのさほど大きくない姫新バス。大阪城公園駅と泉ヶ丘駅から総勢23名の皆さんが乗り込みました。戦前、戦後の動乱の日本を勇猛果敢に乗りこえてこられた大先輩ばかりでした。バスのなかでの自己紹介。一人一人の人生模様が体にひしひしと伝わってきました。「いやしの旅」といえども、遊びのなかにきっちり歴史に学び、歴史を作ろうとする主催者の気持ちが詰まった旅でした。
そのテーマは「大逆事件」。まず六時間の旅で着いたところは「大逆事件」で無期刑になった高木顕明ゆかりの浄泉寺。住職の講演にかたずをのんで聞き入りました。新宮において、なぜ六名もの人が「大逆事件」にかかわったのか、その風土、また、幸徳秋水とのかかわり、高木顕明の生い立ちなどです。まさに天皇制のもとで作られた「治安維持法」によって、逮捕・拷問、また死刑にもされた先輩たちを偲び、その「治安維持法」ができる十五年前に起こった「大逆事件」の真実を知り、改めて国家権力の不条理に怒りが沸いた旅でした。宿に着いてからは、まさに「いやしの旅」に恥じないもてなしで、ゆっくりと、いで湯に浸かり楽しい夜を満喫しました。翌日は、雲一つない秋晴れに恵まれ、本州最南端の潮岬灯台にも登り、小泉政権の悪政しばし忘れてしまいました。気配り、目配り、心配りのある楽しい二日間、女性部に感謝、感謝。 (柏原市W・S)